けやき坂クリニック
特集シリーズ
安定した血圧がある時急に高くなって下がりません
こんな状況をどう考えればよいか特集します
安定してた血圧が、突然上がった! なぜ?原因は?
血圧を毎日測定している健康な方で、いつも正常だった血圧がある時スーッと上がって高い血圧となりました。血圧はなかなか下がらず高いままで推移しています。
高血圧の症状の頭が重い、肩が凝る等も出てきました。これまでになかったことで、何か体に異変が起きたのではないかと不安になって当クリニックを訪れました。
高血圧があり治療のため薬を毎日飲んでいる方で、家庭血圧も外来での血圧も全く問題なく経過推移していたのに、ある時を境に急に上がり始め、なかなか下がってこないケースも珍しくありません。・・・
高血圧 薬を飲んでも、下りません!
初めて当院を受診する方で、よその病院で高血圧を治療中なのですが、十分に血圧が下がってこないので不安になって当院へ相談に訪れる方がいます。
お話を伺うと、そういう方はたいてい自宅で血圧を測っていますのでそのデータを見せてくれます。データを見ますと確かに高い値が続いています。人によっては、朝も夜も、収縮期血圧で160mmHgから220mmHgくらいが持続しています。薬を飲んでこれでは不安になるでしょう。
家庭血圧と病院血圧は決して同じではありませんが、普通なら病院の血圧の方が家庭血圧より高くなりますから、「病院ではどうですか?」と聞きますと、その答えがまた様々なのです。高い血圧が薬の治療でも下がらない原因は、当院での経験から、いくつか想定されます。・・・
高血圧でパニック 不安で血圧急上昇!
当クリニックでは、こんなケースにも時々出会います。もともと軽い高血圧で治療中の方です。ほぼ血圧は安定して110~140mmHgで推移しています。
ある時、何かのきっかけでストレスが発生しま す。それは家族の心配事や、自分の病気や体調不良が原因となったり、生活状況が大きく変化したために気持ちが不安定になったりします。原因は何でもいいの ですが、急に発生したストレスによって、心がいっぱいでパニックに近くなってしまいました。
高血圧による精神的パニックは、特に深夜に発生する特徴があるようです。・・・
その高血圧 本物か?、見せかけか?
或る時、自分の血圧を計ったらいつもより非常に高いので驚いた。こんな高い血圧は初めてだった。この血圧は危険なのか、治療しないといけないのか、どうするべきか分からないで不安になっている。
こんな経験をされた方は多いと思います。一回の血圧測定だけで結論を出すのは適当ではないですから、病院を受診する前にまず自分で何をしてどう考えたらよいのかを簡単に分かり易くお話ししようと思います。
血圧が高い時、それが「本物の高血圧」であり治療を含めて適切な対応を考えた方が良い場合と、何かの理由でその時だけ血圧が高く出てしまった「見せ かけの高血圧」に分けて考えるとよいと思います。・・・
急に高い「見せかけの高血圧」とは?
「見せかけの高血圧」という高血圧患者さんの考え方をお話しします。
この高血圧は、或る特定の状況の時だけ血圧が高く出るケースで、その状況以外の時ではほとんど正常かそれに近い血圧の方です。
その特別な状況とは様々ありますが、多くは心理的因子が強く働いていることが多いように思います。私達の日常外来診療ではこのような患者さんはありふれていてよく遭遇します。どうしてそのような高血圧になるのか・・・
高血圧 三大症状
高血圧という病気は、よく【サイレント・キラー(沈黙の殺人者)】と呼ばれています。
つまり高血圧とは何も症状がなくて静かに体の障害を進行させ、ある時突然重大な合併症(脳卒中、心筋梗塞、腎不全、大動脈破裂など)を発症すると言う事を一言でいい表した言葉です。
分かり易い喩えではありますが、この言葉が高血圧の症状について誤解を作ってしまいました。高血圧は無症状だと・・・。
危険な高血圧 症状と対応
血圧が高い時の症状は、頭痛、肩こり、疲れやすさ、動いた時の息切れなどが代表的な症状です。それ以外にも、
●頭の重い感じ、頭をハチマキで締められたような感じ
●後頭部のこりや首筋の張り
●少しの運動や作業で疲れやすい、自分では歳のせいだと思っている
・・・・・
などがあります。
治療開始か? こんな血圧なら病院へ
これまで健康で高血圧の薬は飲んだことがない人で、血圧を測ってみたら少し高めでした。心配になりましたが、薬を飲むべきか飲まなくてもいいのかよく分か らず迷っています。
何年も前から高かった人も、最近になって急に高くなってきた人も、治療開始の考え方はそれほど変わりません。血圧があるレベル以上であ れば早めの内服治療の開始をお勧めします。
今日はそのような方に血圧の実際的測り方と、その結果の評価の方法を分かり易くお話しします。
高血圧の薬 「毎日3錠も飲んで、多すぎないか?」
高血圧の薬を飲んでいて、「なぜ1錠ではダメで、3錠も飲まないと下がらないのか分からない。薬が多すぎるのではないか」と疑問に思っている人がいるかも知れません。
誤解しているのですが、今日はこの話題について考えてみます。
高血圧の治療 考え方と手順
高血圧という病気の治し方について、全く知識のない方でも分かるように順序を追ってお話しします。
高血圧は「体質の病気」であると言っていいと思います。様々な多くの要因が重層的に関係し高血圧になります。現代の医学でもこうすれば高血圧が完全 に治るという便利な方法は未だ見つかっていません。
高血圧の治療は、現状では残念ながら、日常生活の改善と医薬品の内服治療の組み合わせ を毎日続けていくしかないのです。今の時代の高血圧の治し方について分かり易くその手順をお話しします。
見せかけの高血圧10:当院での診察と治療
「見せかけの高血圧」は日常診療で決して珍しくありません。いつも診ている患者さんが原因不明で血圧が急に高くなりなかなか下がってこない場合はまずこのタイプを疑います。
新規の患者さんなら、病院受診が初めての人や別の病院で治療中の人など様々ですが、いずれであっても診察方法に大きな差はありません。
いつもの通院中の患者さんなら比較的簡単ですが、新規患者さんでは・・・