健康な２０歳が目標
前回の老化の４側面では血管の老化の抑制が最も重要です。
★日本人の死亡の50％は脳血管心血管障害が原因です。要介護の50％は脳血管心血管障害が原因です。
心臓は血管の中心です。脳は血管からの栄養補給が５秒途切れただけで意識がなくなるほどに血流の維持が求められます。
脳にとって血管は水中に潜っている人への酸素パイプに匹敵します。
腎臓は血管が非常に豊富な臓器でありこの血管が傷害されると腎臓のゴミ処理能力が急速に低下します。その結果、全身にゴミが貯まり始め最終的には全身がゴミだらけとなり生存できません。
★心不全の35％は高血圧が原因で、心不全の４年生存率は50％で癌と同じです、腎不全で透析導入（腎臓が完全に機能不全）の50％は糖尿病が原因です。
高血圧、高コレステロール、糖尿病は全身の血管の老化を非常に早めることが分かっていて結果として重い病気を引き起こし死亡に導きます。
高血圧、高コレステロール、糖尿病、肥満などの治療が健康な体に改造するための重要な鍵となります。特に高血圧は血管の老化に最も大きい影響があります。最初に取り掛かるべきは高血圧の治療です。
健康な２０歳の体
健康な２０歳頃のデータが目標
健全な良い体に改造、正常化する時の具体的な体のイメージを話します。健全な良い体とは以下の６条件に合致することだと考えます。
１）日本人として身長と体重のバランスが良い（標準的な生活ならBMIが23以下）
２）血管の老化を加速させる重要な因子がすべて正常（血圧、脈拍、コレステロール、血糖値、尿酸、喫煙など）
３）体内主要臓器はすべて正常な状態（血管、心臓、脳、肝臓、腎臓、肺、胃腸、膵臓など）
４）敏捷な動作ができ筋肉と骨格系がよく機能する（優れた筋骨格系の運動機能）
５）仕事や家庭、趣味などでの精神活動（脳）に適度な刺激がある。平穏な日常生活（健全な精神活動）
６）十分な睡眠、休養があり、規則正しい日常生活を維持する
＊参考情報：BMI = 体重(Kg)/[身長(m)x身長(m)]
