まとめ:
画像:不思議の国のアリス
ドックや健診で、高い血圧に
「見せかけの高血圧」という高血圧患者の考え方をシリーズでお話しています。今日はその第5回目です。
健診や人間ドック、または病院での診察などの機会に体の健康度チェックをされている時には当然血圧も測定されます。そんな機会に、自分の健康に不安がある人はこれからの検査で何か異常が発見され指摘されるかも知れないと、緊張を感じながら検診を受けることでしょう。
また以前に血圧が少し高めの機会があったなら、「血圧がまた高くなっていたら、今度こそ何か治療を覚悟しなければならないか?」と心配しながら検査を受けることでしょう。
そんな強い不安や緊張で血圧が普通よりも高く出てしまうことは十分にあり得ることです。こんな経験をした人は少なくないと思います。今日はこの様なパターンで高い血圧になってしまう「見せかけの高血圧」をお話します。
また以前に血圧が少し高めの機会があったなら、「血圧がまた高くなっていたら、今度こそ何か治療を覚悟しなければならないか?」と心配しながら検査を受けることでしょう。
そんな強い不安や緊張で血圧が普通よりも高く出てしまうことは十分にあり得ることです。こんな経験をした人は少なくないと思います。今日はこの様なパターンで高い血圧になってしまう「見せかけの高血圧」をお話します。
高い血圧が誘発される機会
血圧の上昇・下降は、精巧に自動制御されている
普段は正常程度の血圧にありながら、何かの機会に血圧が異常に高くなってしまうことはよくあることです。これは病気でも何でもなく普通に起こることなのです。しかしその事を知らないと高い血圧を見て驚き、ますます血圧が上がってしまったり、高血圧恐怖症になってしまうことがあります。
血圧とは様々な条件で上がったり下がったりするものです。機械のようにいつも一定の値になるように制御されているものではありません。このことは人が様々な条件にうまく体を適応させて変化に対応することが出来る高度に完成された精巧な自動制御機構なのです。
人間の進化の過程でここまで精巧に出来上がった体の重要なメカニズムです。 ◆高血圧 測る度に違う。どの血圧が本当か?
ですから、普通の生活の中で、何かのきっかけがあれば血圧も巧妙に自動制御されて上がったり下がったりしていますが、本人はその事に気付かず生活しているだけなのです。もし普通の日常生活の全てで血圧を測定していれば、血圧とはそのように常に変化していることが分かるでしょう。そしてその自動変化で驚くほど高くなってしまうこともあるのです。
人間の進化の過程でここまで精巧に出来上がった体の重要なメカニズムです。 ◆高血圧 測る度に違う。どの血圧が本当か?
ですから、普通の生活の中で、何かのきっかけがあれば血圧も巧妙に自動制御されて上がったり下がったりしていますが、本人はその事に気付かず生活しているだけなのです。もし普通の日常生活の全てで血圧を測定していれば、血圧とはそのように常に変化していることが分かるでしょう。そしてその自動変化で驚くほど高くなってしまうこともあるのです。
正常血圧の人でも、緊張感や不安感で、血圧は激しく上昇する
どのような時に血圧が高くなるかと言いますと、医学用語で表現すれば体の交感神経が興奮緊張状態になれば血圧が上昇すると言うことです。分かりやすく言えば、興奮、緊張、不安、恐れ、運動等のときには、自動的に血圧は上がってしまうと考えて下さい。
そしてこれは全く正常は体の反応であり、高くなった血圧を見て、ただそれだけで「自分はえらい高血圧の病気になった!」などとは思わないで下さい。
そのような誤解が、「見せかけの高血圧」と私が申し上げている状態に嵌まり込んでしまうことになるのです。では普段の生活の中で、どのような状況や場面で血圧は高くなるものなのでしょうか。幾つかの状況を示します。中にはそんなことで血圧が高くなるのかと驚かれるような場面があるかも知れません。
そのような誤解が、「見せかけの高血圧」と私が申し上げている状態に嵌まり込んでしまうことになるのです。では普段の生活の中で、どのような状況や場面で血圧は高くなるものなのでしょうか。幾つかの状況を示します。中にはそんなことで血圧が高くなるのかと驚かれるような場面があるかも知れません。
生活で血圧が上がる主な原因は、ストレスや環境
体調も完全に良く、隠れた病気もなく、健康なのに測定したら高い血圧。この様に普通の日常生活の範囲であっても自然に高い血圧になる状況があります。しかしこれは全く普通のことであり、高くなったその血圧で直ちに高血圧症の病気になったわけではありません。決して心配しないで下さい。以下の状況が、血圧が普通に高くなる場面の一例です。
●寒くなって、暖房のない寒い部屋で血圧を測るようになっていた
●測定する前に動き回っていたか、急いだり興奮していた
●血圧を測る条件が、これまでと変わった
●動いていたのに、座って休まず、すぐ血圧を測定している
●測定の時、いつも何かを考えながら測っている
●血圧計の数値を見ながら測ったり、話しながら測っている
●テレビを見ながらや新聞を読みながら測っている
●排便や排尿を我慢している時に測っていた
●周囲が騒々しい環境で測定していた
●マンシェット(腕に巻く帯)の締め付けがきつくて測る時に痛い
●自分の何かの病気を、心配し不安になりはじめていた
●トラブル、不幸、不安、経済的問題等で心配している
●仕事のストレスが増えた、仕事が忙しくなった
●生活の変化や、新しい緊張する事態が起こった
●急に高い血圧になったそのこと自体に不安があり、心配している
●血圧の薬の飲み忘れが多くなった(うつ病や認知症でよくあります)
●ドリンク剤、サプリ、漢方薬、他の病院からの薬などを飲み始めていた
●前夜、睡眠不足であった
●最近、塩分の多い食事を多く摂るようになっていた
●寝室を変えた
●その他