測定値に「おやっ?」
家庭血圧を測っている人は多いと思います。高血圧の人はもちろん、血圧が高くなくても自分の血圧がどの様なものか定期的に測定している人もいます。値が問題なく何も気にすることなく順調なら良いのですが、時々測定値に「おやっ?」と思うような値が表示されて気になってしまう時もたまにあるでしょう。
予想外に高い値や低い値が出た時などです。そんな時、気になって仕方がなくついついその場で血圧を繰り返し何度も測定してしまいがちです。
一日に4~5回以上測る
家庭血圧は基本的に朝の起床時と夜の就寝前の一日2回の測定を推奨します。しかし一日に4回や5回、いやもっと多く測定している人もいます。血圧は様々な条件で大きく変動しますから、いろんな状況でその値の変化を知ることは決して悪い事ではありません。しかし頻回に多く測定すれば良いというわけでもありません。
一日に頻回に血圧を測定する人は几帳面で潔癖で何事にも少し気にし過ぎる傾向がある人が多いようです。
頻繁に何度も測定するという事はそれだけ血圧に関心が強く向いているという事でしょう。関心の度合いが強すぎると、もし何か強い環境変化があった時、その変化に感情が過剰に反応して見たことがないほど高い血圧となる可能性があります。
測る度に血圧が急上昇する
一度予想外の測定値を見て不安になってしまうと、それから先の血圧は強い不安感のため容易に上昇します。極端なケースでは毎回測る度にドンドン高くなっていくでしょう。測る度に20mmHgずつ高くなります。
高くなった値を見て不安がさらに増しますから、血圧は急上昇してついにはあまりの高さに(200mmHg以上になります)体が変調を来しその苦痛に我慢できず、ついには救急車で病院に駆け込むようになります。
一喜一憂しないこと
この様な事態になるのは血圧を測り過ぎる人に多いように思います。要するに血圧の値に関心が高すぎるのです。
たまに高い値が出たとしても「生身の身体だから、そんな時もあるだろう」と無視して、次は予定通りの時間に測定すればよろしいのです。
どうしても気になって、もう一度繰り返し測定したいなら、少なくとも30分以上は時間をあけ、しばらく別の事をして血圧のことを忘れる時間を過ごすと良いでしょう。血圧の事ばかり考えながらじっと時計を見て待っていたのでは、次の血圧はさらに高く上がってしまうでしょう。
たまに予想外でもしばし放置する
血圧はさまざまな要因で変動しますから(原因が分からないことがほとんどです)、1~2度高い(または低い)値が出たからと不安になる必要はないのです。体調に変化なく全く正常で健康であれば、のんびりと次の予定測定まで普通に過ごしているのがよいでしょう。
気にしないでいれば、次の機会にはいつもの値に戻っているのが普通です。しかし一週間以上連続して高い値が続くようなら、次回の診察で計測データを持参して主治医に相談したほうがよいと思います。