狭心症の前兆症状の特徴を分かりやすく簡単にまとめます。症状の理解に役立てて下さい。もし狭心症を疑ったら心臓専門医に相談し、早く治療して健康になってください。
心配な時は医師に相談ください。
◆心臓病 症状から自己診断は、リスクあり危険
狭心症の前兆・初期症状
1. 前兆を知れば狭心症は怖くない
狭心症は心臓の病気です。命を失うこともあります。最低限の知識としてここで話した特徴だけでも知っておいて下さい。
ここでは狭心症の初期症状を簡単簡潔にまとめます。
初期症状は非常に軽いので、注意してないと見逃します。しかしこの前兆症状を見逃さず、早期に治療を開始すれば、狭心症は完全に抑え込むことが可能です。この知識を自分の健康に役立てて下さい。
狭心症発作の典型的な場所
2. 前兆症状(発作=ほっさ)
●場所は、胸から背中にかけて、胸の中央部周辺でおこります。上の写真を参考にして下さい
●何のきっかけもなく突然起こります
●胸が痛いこともありますが、胸が圧迫される、締め付けられる、奇妙な感じ、嫌な感じなどで、何とも説明しにくい、今まで経験したことのない胸の違和感です
●チクン、チクチク、ズキン、ズキズキ、ピリピリ、ヒリヒリ等の鋭い痛みではありません
●「あれ?、何だろう、ちょっとおかしいな」の軽い程度。苦しい、冷や汗、我慢できない等ではない
●数分から30分以内くらいの時間で、一瞬や一分以内の短い時間ではない
●消えると全く元気で、すぐに忘れてしまう
●しかし、こんな事が繰り返し起こることがよくある
●(誘因があれば)同じ状況で同じ症状がおきる
●静かにしている時や睡眠中に多いが、緊張、興奮、寒い場所、運動中だけにしか起きない場合もある
●ストレス、緊張、過労がある時になり易い
初期症状を見逃し放っておくと、しばらくして突然こんな場面に・・・
危険因子
狭心症になり易い因子
●老化が原因の、中高年以上の心臓病
●男性は30歳代からなることがあるが、女性は月経が終わる頃(50歳前後)から急に高まる
●ヘビースモーカーなら男性は若くてもなる。女性は卵巣摘出手術後や微小血管狭心症なら若くてもなる
●なり易い生活環境、身体条件、遺伝的素因
・血圧が高い
・強いストレスや緊張が続く
・過酷な仕事が続く
・タバコをたくさん吸っている
・運動不足
・肥満、太め体格(BMI>23)
・不規則、変則的な生活
・親や家系に、狭心症・心筋梗塞の人がいる
・高コレステロール、糖尿病、高い尿酸値などの病気がある
早期発見・早期治療
診断は心臓専門医に
もし皆さんに疑う症状があり気になったら、近くの心臓専門医に「狭心症を心配しています!」と病名をハッキリ言って相談して下さい。
経験豊富で優秀な心臓専門医は日本中どこでも多数います。適切な診断と治療をしてくれるでしょう。専門医の所属団体のリンク先を最後に貼りました。
早く発見して早く治療すれば、狭心症や心筋梗塞は怖くない病気です。元気に一生を過ごせます。
狭心症の症状をもっと詳しく知りたくなった方は、ここを読んで下さい。 ◆心筋梗塞・狭心症 前兆、超早期の発見は、静かな症状に注目
★参考情報
狭心症の3タイプ
それぞれには症状の違いがあります。この違いは大切です。
■ 労作性狭心症
狭心症の代表です。寒い時、運動中、興奮した時などに発作が起こります。
■ 異型狭心症(冠れん縮性狭心症、安静型狭心症)
静かにしている時、特に夜中や明け方の睡眠中に集中して発作が起こります。運動中はまず起こりません。
■ 微小血管狭心症
女性(若くても)に多いタイプです。静かな安静時や夜間睡眠中に発作がよく起こりますが、普通の狭心症とは症状が少し違ってますので、「狭心症ではない」と間違えられやすい。診断が難しく、治療も開始されず、長年にわたりこの症状に悩み苦しむ人が少なくないようです。 ◆女性に特有で、診断つかず不安が長びく心臓病:微小血管狭心症
■ 混合型
以上の3タイプの全組み合わせがあり得ます。症状は複雑になり診断が非常に難しくなります。
3種類の違いについてはここで詳しく解説しました。 心臓病の症状と治療■05 胸痛(狭心症と心筋梗塞)
そして・・、狭心症なら?
狭心症・心筋梗塞の五部作
胸痛を専門医が診断する手順:
◆062 胸が痛いのは心臓病? ーその診断方法ー
狭心症を早期発見する:
◆290 狭心症・心筋梗塞 超早期の発見は、静かな症状に注目!
発作から病気の重さを予想する:
◆349 狭心症・心筋梗塞 発作からわかる、緊急性と重症度
狭心症になり初めて診察:
◆130 狭心症の治療開始 初めての診察の風景
狭心症を、薬と生活で治す:
◆257 狭心症・心筋梗塞 食事・運動・薬でなおす
心臓病の究極予防:
◆369 心臓を健康にする ー心臓病・心不全の超予防ー