■ 14.図説
図1-1:心筋収縮の細胞内における基本的な三つの段階。
図2-1:摘出乳頭筋の最大収縮張力-長さ関係。対照(TT)とノルエピネフリン投与
(TT+NE)。[Downing SE, Sonnenblick EH: Am. J. Physiol. 1964;207:70532)]
図3-1:円筒モデル。左室内に単位高さ(1cm)のリング状円筒を仮想する。外的負荷
(Fp)はLaplaceの法則から求める。[Takeda K, et al: Am. J. Physiol.
1990;258:H1300175)]
図3-2:左室収縮末期力-長さ[Fe(Res)],応力-歪み[Se(t)],圧-長さ[P(Res)],圧
-容積関係[P(Ves)]の円筒モデルからの予測。[Takeda K, et al: Jpn. Heart J.
1988;29:689174)]
図3-3:正常者,高血圧肥大心の左室収縮末期圧-長さ関係(左)と応力-長さ関
係(右)。[Takahashi M, et al: Circulation 1980; 62:116167)]
図4-1:心筋張力発生速度(dF/dt)とCa2+ transient([Ca2+])の近似的直線関
係。[Yue D: Am. J. Physiol. 1987;252:H760216)]
図4-2:五心拍の左室力-長さ,圧-長さ関係ループ。[Takeda K, et al: Am. J.
Physiol. 1991;261:H1554169)]
図4-3:正常イヌ左室心筋のE(t)。異なった三つの心周期についての実測値(丸印)
とモデルの予測値(実線)。loop番号は図4-2の番号と同じ。短縮期において予測
値が実測値より大きいのは心筋内の内部抵抗によるものであり理論による予測誤差
ではなく,この理論は実測値を良く近似できたといえる。[Takeda K, et al: Am.
J. Physiol. 1991;261:H1554169)]
図4-4:E(t)の予測。カテコラミン投与(B)によるKaの増加で心筋収縮時間は短縮
し,Ecの増加によりE(t)が増大する[Takeda K: Jpn. Heart J. 1990;31:43168)]
図4-5:E(t)のa値による差。[Takeda K: Jpn. Heart J. 1990;31:43168)]
図4-6:心筋張力とCa2+ transientの同時記録。張力がまだゼロの時に[Ca2+]は既に
ピークとなり,[Ca2+]がゼロに戻った時に張力がピークとなる。心筋張力とCa2+
transientの関係は,丁度どちらかの最高点でX軸に平行に置いた鏡に映る像のよう
な関係にある。peak [Ca2+]の増大で張力も増加するが,time to peak tension(心筋
の全収縮時間)はほとんど変わらない。[Blinks J, Endoh M: Circulation 1986;73
(suppl III):III 8513)]
図4-7:心筋の発生張力と[Ca2+]の経時的変化の予測。Ca2+投与(A)とカテコラミン
投与(B)。
図5-1:正常イヌの左室壁心筋における発生張力F(t)。異なった三つの心周期につい
ての実測値(丸印)とモデルの予測値(実線)。loop番号は図4-2の番号と同じ。
短縮期において予測値が実測値より大きいのは心筋内の内部抵抗によるものであり
理論による予測誤差ではなく,この理論は実測値を良く近似できたといえる。
[Takeda K, et al: Am. J. Physiol. 1991;261:H1554169)]
図5-2:正常イヌの左室収縮末期力ー長さ(A),応力ー長さ(B),圧ー長さ(C),圧ー
容積関係(D)の実測値(丸印)とモデルの予測値(実線)。対照(C)とCa2+投与
(Ca)。X軸切片はどの関係においても対照とCa2+投与で良く一致する。Q点を境に
力ー長さ関係の傾きは低下する。[Takeda K, et al: Am. J. Physiol.
1990;258:H1300175)]
図5-3:正常ヒトの左室収縮末期力ー長さ関係。[Takeda K, et al: Am. J. Physiol.
1991;261:H1060176)]
図5-4:sarcomereの力ー長さ関係。[Gordon AM, Pollack GH: Circ. Res.
1980;47:61062)]
図5-5:様々な収縮性下での左室収縮末期圧ー容積関係。 [Burkhoff D, et al: Am.
J. Physiol. 1987;242:H121819)]
図5-6:心筋を模した正常のバネ(CE)が二つ引き延ばされ,縮んでいる(上段:正
常心筋)。一つのバネが無機能(NE)となった時の状態(下段:病的心筋)。無負荷
時バネが最大限に縮んだ時の長さ(上段がLo,下段がLo’)の違いが,無機能心筋(NE)
が出現した時のLoの違いに相当する。例えば,心筋梗塞により左室に無機能心筋が
発生し下段のようにLoが増大した時,左室の残って機能している正常バネ(CE)の弾
性率(Ec)は増加する(バネを太く書いてある)とモデルは予測した。CT:結合組織。
[Takeda K, et al: Jpn. Heart J. 1988;29:689174)]
図5-7:イヌ心臓での機器の装着状態。
図5-8:イヌのデータ実記録。
図5-9:ヒトのMモード心エコー図。BAP:上腕動脈圧,PCG:心音図。
図5-10:正常イヌのループ記録。左室力ー長さ(A),応力ー長さ(B),圧ー長さ(C),
圧ー容積関係(D)。[Takeda K, et al: Am. J. Physiol. 1990;258:H1300175)]
図5-11:正常ヒトの左室収縮末期力ー長さ関係。対照とdobutamine投与。番号は
症例番号。[Takeda K, et al: Am. J. Physiol. 1991;261:H1060176)]
図5-12:正常イヌの左室力ー長さ関係。対照とb遮断薬(propranolol)投与。[吉
原光恵, et al: J. Cardiol. 1992;22:211214)]
図5-13:正常イヌの左室収縮末期力ー長さ関係。対照(C)とa1遮断薬(bunazosin:
BUN)投与。[Takeda K, et al: Jpn. Circ. J. 1992;56:929173)]
図5-14:正常イヌの左室力ー長さ関係。対照(sulfolane)とPDE阻害薬(vesnarinon)
投与。[西山泰生, et al: J. Cardiol. 1994;24:149128)]
図5-15:正常イヌのisosorbide dinitrate (ISDN)静注後のEcとLo。有意差はない。
[Nakamura Y, et al: Jpn. Heart J. 1993;34:91126)]
図5-16:虚血性心筋症(42歳,女性)の心電図。[竹田幸一, et al: J. Cardiol.
1990;20: 1037180)]
図5-17:虚血性心筋症(42歳,女性)のMモード心エコー図。BAP:上腕動脈圧,
PCG:心音図。ニトログリセリン静注で血圧は低下しているのに,左室内径は通常
の反応とは逆に拡大している(パネルB)。[竹田幸一, et al: J. Cardiol. 1990;20:
1037180)]
図5-18:虚血性心筋症(42歳,女性)の左室心筋力ー長さ関係。[竹田幸一, et al: J.
Cardiol. 1990;20: 1037180)]
図5-19:正常イヌの左室力ー長さ関係。降圧(VCO)と昇圧(AOO)との違い。
[Kadota R, et al: Jpn. Heart J. 1991;32:71189)]
図5-20:左室内でのコンダクタンスカテーテルの装着。高さ0.9 cmの5つの円筒の
容積を測定し,このうち計測値の安定しているセグメント2,3,4のデータだけを
採用した。[Takeda K, et al: Dokkyo J. Med. Sci. 1995; vol. 22 印刷中;.171)]
図5-21:円筒セグメント2,3,4の心筋長を算出し3つの左室心筋収縮末期力ー長
さ関係から求めた3つのEc値の平均値(average)と,セグメント2,3,4の合計容積
から高さ1cmの一つの円筒と想定したときの一つのEc値(overall)との相関。
[Takeda K, et al: Dokkyo J. Med. Sci. 1995; vol. 22 印刷中;.171)]
図5-22:左室内の3つの円筒セグメントの個々のEcとLo,3つのEcの平均値
(average),一つの円筒と想定したときの一つのEcとLo (overall),超音波クリスタル
を用いて得られたEcとLo (crystal)。*p<0.05。>[Takeda K, et al: Dokkyo J. Med.
Sci. 1995; vol. 22 印刷中;.171)]
図5-23:正常ヒトのEcと心筋長との関係(A)。Ecは圧ー長さ関係の傾き(Es)と対称的
に,心筋長に関係せず一定である。[Takeda K, et al: Am. J. Physiol.
1991;261:H1060176)]
図5-24:ヒト心不全の左室収縮末期力ー長さ関係。[益田俊英, et al: J. Cardiol.
図5-24:ヒト心不全の左室収縮末期力ー長さ関係。[益田俊英, et al: J. Cardiol.
1993;23:371.117)]
図5-25:ヒト心不全のEcとDoI(左室圧ゼロの時の左室内径を体表面積で除した
値)との相関。[益田俊英, et al: J. Cardiol. 1993;23:371117)]
図5-26:コンダクタンスカテーテルを用いた左冠動脈前下行枝結紮15分前後の左
室心筋力ー長さ関係。心筋長は左室を高さ1cmの一つの円筒と想定したときのもの
である(overall)。[Takeda K, et al: Dokkyo J. Med. Sci. 1995; vol. 22 印刷
中;.171)]
図5-27:局所的心筋虚血15分後の左室拡張末期容積(LVEDV),収縮末期容積
(LVESV),左室駆出率,心拍出量, LV dP/dtmax,Ec,Lo,Kaの変化率。[Takeda
K, et al: Dokkyo J. Med. Sci. 1995; vol. 22 印刷中;.171)]
図5-28:局所心筋虚血15分後と再潅流15分後のEcの変化を表す模式図。
前処置のない例:対照でのEcを100%とする。心筋虚血によって無機能心筋が出現
し(この部分のEcは0%),機能心筋の収縮性は亢進する(この部分のEcは
120%)。従って,計測した機能心筋全体の平均的Ecは120%となる。再潅流によ
って虚血領域の一部は収縮機能が回復する(この部分のEcは50%)が,一部はまだ
無機能の状態である(この部分のEcは0%)。従って,計測した機能心筋全体とし
ての平均的Ecは113%と虚血時に比較し若干減少するが,対照時よりは大きい。
Ca2+拮抗薬前投与の例:対照でのEcを100%とする。心筋虚血によって無機能心筋
が出現するが(この部分のEcは0%),機能心筋の収縮性は亢進しない(この部分
のEcは100%)。従って,計測した機能心筋全体の平均的Ecは100%で対照時と変わ
らない。再潅流によって虚血領域の一部は収縮機能が回復する(この部分のEcは
50%)がこの回復領域は無前処置例と較べ広範囲である。これは心筋虚血・再潅流
からのCa2+拮抗薬の保護作用と推測される。従って,計測した機能心筋全体として
の平均的Ecは91%と対照時よりも減少してしまう。
図5-29:one-clip, one-kidney renal hypertensionの拡張型心筋症様イヌの左室収
縮末期力ー長さ(A),応力ー長さ(B),圧ー長さ(C),圧ー容積関係(D)。対照(C)と
Ca2+投与(Ca)。対照において下に凸であり,Ca2+投与でもこの傾向は変わらな
い。
図5-30:one-clip, one-kidney renal hypertensionの拡張型心筋症様イヌのE(t)実
測値(丸印)と予測値(実線)。正常イヌのE(t)データ(図4-3)と較べ,短縮期に
おいて実測値と推測値の差が少ないのは,短縮速度が遅いからであろう。E(t)の上
昇曲線が正常に較べ平坦なのはαが小さいからである(図4-5参照)。
図5-31:one-clip, one-kidney renal hypertensionの拡張型心筋症様イヌの左室圧
実測値(丸印)と予測値(実線)。
図5-32:左室収縮末期圧ー長さ(A),力ー長さ(B),応力ー長さ関係(C)。正常イヌ
(N)での昇圧時データ(a)と降圧時データ(b)の結合。BNは正常イヌの無負荷時点。
one-clip, one-kidney renal hypertension拡張型心筋症様イヌ(H)の降圧時データ。
BHは心筋症の無負荷時点。
図6-1:正常ビ-グル犬の左室圧。異なった三つの心周期についての実測値(丸
印)とモデルの予測値(実線)。loop番号は図4-2の番号と同じ。短縮期において
予測値が実測値より大きいのは心筋内の内部抵抗によるものであり理論による予測
誤差ではなく,この理論は実測値を良く近似できたといえる。[Takeda K, et al:
Am. J. Physiol. 1991;261:H1554169)]
図6-2:左室dP/dtmax-Ved関係のモデルによる予測。対照(A)とcatecholamine投与
(B)。[Takeda K: Jpn. Heart J. 1990;31:43168)]
図6-3:イヌ摘出心臓の左室収縮末期圧-容積関係。[Suga H, et al: Circ. Res.
1973;32:314160)]
図6-4:ヒト病的心臓の左室収縮末期圧-容積関係。[Grossman W, et al:
Circulation 1977;56:84564)]
図6-5:正常若年者の左室収縮末期圧-容積関係。[Winnem M, Piene H: Europ.
Heart J. 1986;7:961212)]
図6-6:正常イヌの左室収縮末期力ー長さ(A),応力ー長さ(B),圧ー長さ(C),圧ー
容積関係(D)。対照(C)とCa2+投与(Ca)。全てのデータを直線近似した。力ー長さ関
係のCa2+投与だけは二本の直線で近似してある。圧ー容積関係で対照とCa2+投与
のX軸切片が一致しないのと,対照のX軸切片が負である理由はこの関係が上に凸
のカーブであるからである。これは図5-2と比較すれば理解しやすい。[Takeda K,
et al: Am. J. Physiol. 1990;258:H1300175)]
図7-1:Mモード心エコー図とQS2時間の計測。パネルBは人工ペースメーカーによ
る刺激。パネルCは上腕動脈圧の同時期録。[Takeda K, et al: Jpn. Circ. J.
1993;57:299170)]
図7-2:正常ヒト安静時におけるKaと心拍数の関係。[Takeda K, et al: Jpn. Circ.
J. 1993;57:299170)]
図7-3:心拍数とKaの関係。人工ペースメーカーによって心室刺激頻度を増大させ
た。[Takeda K, et al: Jpn. Circ. J. 1993;57:299170)]
図7-4:Kaと左室拡張末期内径との関係。心拍数変化,圧負荷,ドブタミン投与の
効果。[Takeda K, et al: Jpn. Circ. J. 1993;57:299170)]
図7-5:心拍数でKaを補正した値(Kac)と年令との関連。[Takeda K, et al: Jpn.
Circ. J. 1993;57:299170)]
図7-6:正常イヌ左室心筋における心筋長(Led),心筋全収縮時間(Tsys),Kaとの関
係。loop番号は図4-2の番号に対応している。[Takeda K, et al: Am. J. Physiol.
1991;261:H1554169)]
図7-7:心筋収縮時間と外的負荷の関係。Ca2+投与時の比較。EMS:
electromechanical systole,PSP:preshortening period,ITCT:isotonic
contraction time。[Nakamura Y, et al: J. Am. Coll. Cardiol. 1983;2:973127)]
図7-8:後負荷(Fp)と全収縮時間(Tsys),等容収縮時間(Tpre),駆出時間(Tej)との関係
のモデルによる予測。対照(実線)とCa2+投与時(破線)。[Takeda K, et al: Jpn.
Circ. J. 1993;57:299.170)]
図7-9:PEP/LVETとiの関係。[Takeda K, et al: Jpn. Circ. J. 1993;57:299170)]
図7-10:心筋のする外的仕事量。A,B,C,D,Aで囲まれる領域(心筋の力ー長さ平面
において一回心筋収縮によって生まれるループ中の面積)。
図8-1:数秒間の一時的右心ペーシング前後におけるKacの変化(左)。右室ペーシ
ングペースメーカ植え込み一ヶ月以上経過後のK acの変化(右)。[Kono K, et al:
J. Cardiol. 1994;24:14197)]
図8-2:永久右室ペースメーカ植え込み後のK acの推移(n=6)。6.9と8.3の間がKacの
正常値である。Kacの8.3と6.9には横線を記した。
図8-3:心不全における6分間歩行負荷後のKac増加率「Kac増加分(ΔKac)を心拍数
増加分(ΔHR)で除した値」。対照(C),心不全1群(CHF1: EF≧50),心不全2
群(CHF2: EF<50)の比較。*p>[高橋正樹, et al: J. Cardiol. 1994: 印刷
中166)]
図9-1:心筋内部負荷[Fr(t)]に対する心筋の収縮力[F(L, t)]と心筋短縮速度度