最近、働き盛りの40歳代~60歳代の方に新聞の死亡記事が目立って多いようです。本人やその家族の方々にとって無念なことは言うまでもありませんが、大切な社会貢献者を失うことは国家や地域社会にとっても大きな損失です。その原因はいったいなんでしょうか。
この年代の死亡原因は、ガン、自死、心臓病、脳血管病、事故、呼吸器病の順?
個人の死亡原因は一般に公表されませんので、推測するしか方法はありません。この年代の死亡原因として多いのは、平成20年の厚生労働省の統計では、ガン、自死(自殺)、心臓病、脳血管病、事故、呼吸器病の順番です。古い統計ですから、現在はかなり違うと予想されます。
現在は非常にストレスが多い時代ですから、死亡原因として動脈硬化性疾患の心臓病や脳血管病が増えるのは理解できます。ガンは放射線量の増加と関係ありとも言えますが、その年代に特に多くなる理由が分からないと思います。事故の増加も理由が見当たりません。
ストレスが非常に多い現在の社会では、うつ病の発生率が飛躍的に高くなっていると予想されます。増加した死亡原因として、重症のうつ病による自死が最も説得力あるかもしれません。
うつ病なら、治療で良くなります
うつ病になれば、すべてが悲観的になります。悲観的な心理が高まりますと、最終的に自殺も考えるようになり始めます。そしてついに悲しい結末になってしまうのです。しかし病院で治療を始めれば完全に回復はできなくても、少なくとも自殺を回避することは十分可能になるでしょう。
こんな方には是非病院受診をお勧めしますが、本人は病院に行くことさえ気が付かず深く悩んでいることでしょう。家族や周囲が強くアドバイスしてあげて下さい。薬を飲むだけで病状は相当に改善されるでしょう。→◆054 うつ病はよくある病気 内科の病気や更年期障害と間違え易い
弱者に優しくない時代、今の日本
40歳代~60歳代の死亡記事が多くなっているのが、うつ病による自死だとするなら、非常に傷ましい事です。社会全体で何らかの対応をしなければならない緊急の課題であると思います。しかし、今の日本政府にそれを期待することはほとんど絶望的だと思われます。
結局、個人それぞれが自分自身で解決せざるを得ないでしょう。それが出来ない弱者に強くしわ寄せがくるのかもしれません。今の日本は特に弱者に厳しく、弱者が切り捨てられている社会のように思われます。誠に残念に思います。
新しい時代まで、もう少し頑張りましょう
個人が今のこの厳しい状況を、家族や関係者の協力と努力で何とか乗り越え、新しい社会が来るまで耐えていくしかないのかもしれません。皆さんも今を何とか辛抱し乗り越えて下さい。もう少しで実現するかもしれない新しい社会に期待しましょう。→◆040 「夜明け前」 もうすぐ150年ぶりの夜が明けそうです!