けやき坂クリニック
特集シリーズ
心臓病の予防・治療のために、日常生活で
大切なヒントを簡潔に説明した記事を特集しました
「心臓を健康にする」 ー心臓病・心不全の超予防法ー
現在健康な人が心臓の病気になるとしたら幾つかの原因が想定されます。もしそれを上手に避けることができれば、心臓は生涯にわたり元気に働き続けてくれるでしょう。
健康な心臓がなってしまう病気のよくある原因と対策を整理して、心臓を壊さないコツを皆さんにお伝えしたいと思います。・・・
心臓病 その生活スタイルの基本
不幸にして心臓病があることが分かったら,それもかなり弱った心臓(中程度以上の重さ)であることが分かったら,これからはそのような心臓とともにあなたは人生を有意義に過ごさねばなりません。
確かに爆弾を抱えて生きているようで不安でしょう。以前の健康な時のような無理はきかなくなります。しかし,毎日の生活を正しく送ることが出来れ ば,あなたが想像するほど心臓病は人生を拘束する恐ろしい病気ではありません。
心臓病と共に有意義に生きるポイントは幾つかあります。それを整理してみま した。
心臓病 克服するために。生活の具体的な原則
心臓病がある方に「日常どのような点に注意して生活を送ればよいのでしょうか?」、と尋ねられることはよくあります。
心臓病患者の日常生活での注意点については、これまでもこのコラム記事で何度も取り上げてきました。これまでバラバラに書いてきた多くのコラム記事を整理してまとめた形で今日はお話ししてみたいと思います。
心臓病 治療は、徹底的に「アンチエイジング」
心臓病や心不全で日常生活の注意点はという話題では、必ず減塩食、水分制限、規則正しい生活、過食を避ける、激しい運動を避ける、コレステロールを 減らす、禁煙・禁酒などのお話しが並びます。
確かにこれらはどれも大切なことばかりですが、本当に大切な根本は、その心臓病が起きた背景に潜むバランスの崩れた不健康な体にあります。
ほとんどの心臓病患者さんは心臓の病気だけに注目しこの全身的な病的アンバランスの問題に気付きません。
心臓病を治すのであれば全身から健全な体に回復させていくことが大切なことです。
心臓病 大切なのは、「正常血圧」
どんな心臓病かで大切なことも違います。一つだけで言うのは大変難しいですが、ここではあえて大胆に言い切ってみましょう。
心 臓が中程度に弱っていると仮定しましょう。そんな心臓を「年老いた馬」に例えてみます。この老いて弱った馬に荷車をひかせると考えたら皆さんにもわかりや すいと思います。
この馬をこれからも大切にいたわってやりたいなら、重い荷物は積まないでしょう。心臓にも同じことが大切なのです。つまり心臓に重い負担 をかけないことです。それが心臓を思いやり守ることになります。
では、どんなことが心臓に負担なのでしょうか。
心臓病 「体重減量・食事療法」の意義
心臓病での体重管理の重要性
肥満は糖尿病,肝障害,狭心症,心筋梗塞の危険因子であるだけでなく,同時に心臓への大きな負担となります。
標準体重を10 Kgオーバーしていれば,あなたは10Kgの鉛の重い服をいつも身につけて,弱った心臓に負担をかけ続けているようなものです。
この大きな負担の ことを良く理解して下さい。肥満は24時間延々と休むことなく心臓から多くの血液拍出を要求します。
動いた時の心臓への負担も当然過重となるでしょう。弱った心臓にとって肥満は大敵です。
狭心症 ・心筋梗塞 治すために、「データの目標値」
狭心症で当院を初めて受診される方は心筋梗塞にほとんどなりません。当院に通院中の患者さんが心筋梗塞を新規に発症することは稀です。
当院では狭心症の患者さんは少なくないですが心筋梗塞の患者さんは稀です。
心筋梗塞に行かせないための管理目標をお話しします。
心臓病 「運動療法の進め方」
適度な運動は肥満,高血圧,神経症の予防やストレス防止等に良い効果があります。また狭心症や心筋梗塞の患者さんでは,運動が冠動脈の側副血行路の 形成を促進し,不整脈の発生数が減ることが分かっていますので,一つの治療法でもあります。
心臓病があっても,耐える範囲内では体を動かして訓練する必 要があります。適度な運動は心臓病の患者さんにとっても大切です。
狭心症・心筋梗塞 「食事、運動、薬でなおす!」
不幸にして狭心症になってしまった方、非常に残念です。しかしこれからはさらに病気が進行した心筋梗塞にならないよう、また出来れば狭心症の原因である病的な冠動脈が少しでも正常に戻るように、日常生活改善と薬剤治療の両輪で努力しましょう。
ステント挿入や冠動脈バイパス手術があまりに有名になっていますので、多くの方はステントを入れたりバイパス手術でしか治す方法がないと思い込んでおられるようです。
「狭心症は薬でも治せるのか?」の疑問が出てくるのでしょう。
心臓病の症状 簡単に整理
心臓病の症状をたった3種類に分類してみます。正確に細かく書きますと、多すぎて皆さんには理解しにくいでしょう。大胆ですが3つだけにまとめました。これならスッキリして理解し易くなるでしょう。
1)不整脈の症状(心臓の乱れた動き)
2)冠動脈疾患の症状(狭心症と心筋梗塞)
3)心不全の症状(弱った心臓)