けやき坂クリニック
特集シリーズ
中年以後で、胸が突然苦しくなる心臓病です
一瞬にして命を失うこともある怖ろしい病気です
「敵」をよく知りましょう
狭心症・心筋梗塞 「前兆の初期症状」(初心者用)
狭心症でない方のために、狭心症発症の前兆とも言える初期症状の特徴を、要点を絞って簡単にまとめました。前兆の初期症状は非常に軽いので、注意して意識しないと見過ごします。
狭心症・心筋梗塞の入門者に、最初の知識として勧めます。
狭心症・心筋梗塞 「超早期の発見」は、静かな症状に注目!
心筋梗塞になった人に、「なる前に、何か症状はありませんでしたか?」と聞くと、「何もなかった。いきなりだった」と話す人が多いようです。
しかし、「こんな症状はありませんでしたか?」と問われれば、恐らく「あれが前兆症状だとは思わなかった。知っていれば・・」と残念に思うでしょう。
症状が静かで軽すぎて、そんな重大な心臓病の初期症状だとは気付かなかったのです。・・・
狭心症・心筋梗塞 「緊急性と重症度」
狭心症や心筋梗塞(冠動脈疾患)になったら、自分が狭心症なのか心筋梗塞なのかの区別に悩むより、今の病気の重さや緊急性を推測してどう行動すべきかを考えることの方がより大切です。
判断ミスすれば直ちに生命の危機となる可能性があるからです。今回はこの病気の症状から、重さと緊急性を推測する基本的な考え方をお話します・・・
狭心症・心筋梗塞 「食事、運動、薬でなおす!」
不幸にして狭心症になってしまった方、残念です。しかしこれからは病気が進行して心筋梗塞にならないよう、できれば病的な冠動脈が少しでも正常に戻るように、日常生活改善と薬剤治療の両輪で努力しましょう。
狭心症の本体は、心臓をぐるりと取り巻く心臓の栄養血管(これを冠動脈と言います)が劣化し老化し傷んだ状態になって起こった病気で、血管の老化なのです。
この血管の劣化と老化をどうやったら直すことが出来るか?そ・・・
狭心症 ・心筋梗塞 治すために、「検査データの目標値」
狭心症から心筋梗塞に進ませない生活スタイルの原則は既にほとんどが明らかになっています。良くご存じだと思います。その一番の要点は血管の老化(動脈硬化)を如何に防ぐか、または老化した血管を如何に若返らせるかです。
そのために具体的になすべき事は以下の通りです。
■過剰な体重を減量する(痩せる!)
■血圧を正常化する(高血圧を徹底的に治す)
■定期的に適度な運動を継続する
・・・
心臓病 治療は、「徹底的なアンチエイジング」
心臓病・心不全の背景に潜む、根源的な問題
心臓病や心不全で日常生活の注意点はというと、減塩食、水分制限、規則正しい生活、過食を避ける、激しい運動を避ける、コレステロールを減らす、禁煙・禁酒などが並びます。
確かにこれらはどれも大切なことばかりですが、本当に大切な根本は、その心臓病が起きた背景に潜むバランスの崩れた不健康な体にあります。
ほとんどの心臓病患者さんは心臓だけに注目し、この全身的な病的アンバランスの問題に気がつきません。心臓病を治すのであれば、全身から健全な体に回復させていくことが大切なことです。・・・
狭心症 治療開始、「初めての診察風景」
狭心症の初期治療について要点を絞ってお話ししようと思います。
狭心症と言ってもピンからキリです。全部を対象にお話しすると分かり難くくなりますので、本日のテーマは「初めての重くない狭心症」に限定し、治療も初めてで、病気の重さも「普通程度」を例に設 定します。
この条件が、当院のような診療所を最初に訪れる患者さんで最もありふれたケースだと思われます。まず重症度で簡単に分類しておきます。・・・
狭心症・心筋梗塞 「どんな病気?」 詳しく解説
<胸が締めつけられる、胸が痛い>
狭心症・心筋梗塞,大動脈弁狭窄症,大動脈弁閉鎖不全症,閉塞性肥大型心筋症,僧帽弁逸脱症候群,ほか
患者さんへの助言:狭心症かも知れないと思うのであれば,なるべく早く病院を受診し医師の診察を受けてください。急性心筋梗塞かも知れないと思うのであれば,直ちに病院を受診してください。病気が確定すれば入院治療を受けて下さい。
狭心症の疑いが強ければ基本的な検査に加え,ホルター心電図,心臓超音波検査,トレッドミル運動負荷検査、心臓マルチスライスCT検査などをすることになるでしょう。また必要があれば外来で心臓核医学検査や,入院して心臓カテーテル検査を受けることになるかも知れません。
「女性が注目すべき」「若くてもなる」
第三の狭心症 微小血管狭心症
心臓病で女性がなりやすい病気として注目されているのは「微小血管狭心症」です。 心臓の微小な血管に異常が起こって症状が出る病気です。
狭心症では普通「胸が痛い」と話しますが、この狭心症では「背中が痛い」「胃のあたりが不快」「あごや歯が痛い」「吐き気がする」など、狭心症の典型的な症状とは違うことが多く、診断がつかずに長く悩む人が多いようです。
知的な女性に多いと私は感じていますが、この病気の特徴は・・・
狭心症 「心臓カテーテルなし」で、診断・治療できるか
生まれて初めての症状があり病院を受診したら医師から狭心症が疑われ、診断するために心臓カテーテル検査をしてもらいたいと言われました。
検査は入院しなければならず、何だか危険な事もありそうであまり気乗りしません。
しかし診断し治療を始めないと場合によっては進行し心筋梗塞になってしまう可能性も指摘され、「やりたくないが、心臓カテーテル検査を覚悟しなければならないか・・」と思っている方がいるかもしれません。
今日のお話はそんな人が「心臓カテーテル検査はどうしても必要なのか、出来ればそれをしないで狭心症を診断し治療が出来ないものか?」という関心の高いテーマについてお話ししてみたいと思います。・・・
狭心症 安定なら、「カテーテル治療の必要は少ない !?」
症状が安定している狭心症や心筋梗塞で、薬の内服のみで治療した人と薬を内服しながら心臓カテーテル治療(ステント挿入等)もした人を比較し た研究結果です。
最長15年間追跡しても死亡率は両者に差がない結果が示されました。
危険因子(肥満、高血圧、糖尿病、喫煙など)を十分に抑えられれば、薬剤単独の治療でも心臓カテーテル治療したのと効果にあまり差がないと前から報告されていました。
今回は15年間の長期の追跡でも差がないと結果が出ました。発作の症状が薬の治療で安定できたなら、ステント挿入等の心臓カテーテル治療を急がなくても、内服治療で安定した生活が長期に得られるようです。
「ニトロ」の使い方 心臓発作の特効薬
発作時に舌下投与する硝酸薬の種類 硝酸剤(しょうさんざい)には、ニトログリセリン錠、ニトロペン錠、ニトロール錠、ニトロールスプレー、ミオコールスプレー等があります。どれも成分的にはほぼ同じです。当院ではニトロペンとニトロールだけを使っています。
硝酸薬は、狭心症発作と心不全で使う ニトロペン錠に代表される硝酸薬は主に狭心症の発作の時に使われる薬ですが、ニトロは全身の動脈・静脈ともに拡張しますので、心臓の負担が軽くなりますから、心不全の呼吸困難発作の時にも使われます。
いわゆる心臓喘息発作でも使われます。
心臓発作後でも、性活動を控える必要はない
性活動は階段を二階分上がるか早歩きと同じ程度の運動量だそうです。
発表論文の研究者は「性活動が心臓発作の関連誘因である可能性は非常に低いと思われる。・・・通常の性活動を再開してよいことを再確認することが重要だ」と述べています。
狭心症、不整脈、心不全の方で、心臓発作を経験した方であっても、注意深い性活動はそれほど恐れる必要はないとの報告です。
不安であれば事前に何らかの対応を取っておいた方が安心できるでしょう。たとえば狭心症なら事前にニトロ舌下しておく等です。主治医と率直によく相談して下さい。