けやき坂クリニック
特集シリーズ
期外収縮の症状、リスク、治療について特集します
期外収縮 その場でできる、「対処法」
期外収縮が一回だけでなく連続して起きれば患者さんも少し不安になります。そんな時、自分ができる範囲でこの不整脈を消すことが出来れば嬉しいでしょう。
必ず成功するとは限りませんが、今日は期外収縮が繰り返して長い時間続く時の対処方法をお話しします。そんな時には試してもいいと思います。
期外収縮 症状は同じでも、「別の病気が潜む」
不整脈の中で一番多いのが期外収縮と言われるタイプで、上室性期外収縮と心室性期外収縮の2種類があります。専門的にはいろいろな違いはあるのですが、患者さんから見ると、どちらもそれほど大きな差ではありません。
症状に違いはないので、症状からだけではどちらか区別できません。違いはその時の心電図で分かります。逆に言えば、その不整脈が出た時に心電図を取らなければ区別が出来ないのです。
大雑把には上室性期外収縮の方が心室性期外収縮よりも病気としては軽いと言えます。しかし心臓に重大な問題点がなければ、原則的にどちらも心配するような不整脈ではありません。
期外収縮と高血圧 「血圧を下げると、出ない?」
良性で無害性の期外収縮治療で注意すべきポイントは、高い血圧がその発生の誘因となっている場合が少なくないことです。もちろんストレスが最も主要な原因だと思いますが、高い血圧はそれだけでも心臓に大きな負担となって期外収縮を誘発する原因になる場合があると思います。
血圧が少しくらい高くても大丈夫と思っても、期外収縮が出ているなら、その程度の血圧でも心臓に負荷となっている可能性を考えて、十分な降圧治療をしてあげることが期外収縮の消失に結びつくと思います。・・・
「一瞬のドキン」 どんな心臓病?
病名は、「上室性期外収縮」か「心室性期外収縮」 この症状の病気は恐らく不整脈の上室性期外収縮か心室性期外収縮でしょう。そして大多数は心配のない良性の心臓病です。
少数ですが、生命にかかわる心臓病に進展する場合もあります。そんな方は診察を受け病気を調べる必要があります。
ドキン!など、症状はすべて「一回完結」 「ドキン!」以外の症状としては「心臓がクッと詰まる」など、すべて一回で完結するのが特徴です。
期外収縮 どんな病気? 詳しく解説
<心臓の一瞬の異常な動き>
想定される病気:上室性期外収縮,心室性期外収縮
患者さんへの助言:この症状を示す病気のほとんどは心配のない良性の心臓病です。しかし,生命にかかわる心臓病も時にはまぎれていますので油断は出来ません。
医師の診察を受け,胸部レントゲン写真,心電図,ホルター心電図,心臓超音波検査,トレッドミル運動負荷試験などを受けて病気を調べましょう。
重症の心臓病の方は入院して精密検査が必要となるでしょう。
感じる人と分からない人 「症状には大差」ある
期外収縮を自覚する回数が多い時には一日に何十回もありますが、少ない人なら一日に数回しかありません。毎日ある場合や週に一日だけしかない場合もあります。おこる時間帯も様々です。
布団に入ってから寝込むまでの間だけ、仕事の休み時間や帰宅してからだけ、仕事中だけ、出勤中の時間帯だけ等、症状がおこる回数、頻度、誘因、時間帯にバラツキと言いますか患者さん毎の個性があります。
生活スタイルや誘発する原因によって症状の組み合わせは多数あります。しかし数が多いと訴える患者さんでも、朝から晩まで継続して症状を自覚し休む時がないと言う方はさすがに少ないと思います。・・・
「ストレスが誘因」となる人が多い
ありふれて心配ない不整脈の代表:期外収縮 今日は不整脈の中でもっともありふれている、そして多くはあまり危険ではないので私達はこれを「心臓のシャックリ」と呼んでいる期外収縮についてお話ししてみます。
■実際の一例 まず最近の実例を一つご紹介します。30歳代の方です。仕事中は決してならないのですが、自宅でゆっくりと休んでいる時に、何の前触れもなく胸に動悸を感じます。突然にドキドキとしてきて30分間ほど続きます が、いつの間にか自然に治まってしまいます。眠っている時はなりません。仕事中は集中しているせいかなったことはありません。最近2か月間は週に数回 ほどなっています。
詳しい検査が必要な「要注意」ケース
以下の(A) 、(B)のような場合は、良性の不整脈と似たようであっても、シッカリと注意が必要です。
症状が、(A) 上室性期外収縮や心室性期外収縮ではない、(B)期外収縮であっても危険な心室性期外収縮である、この場合は必ず専門医にかかってください。
不整脈で病院受診 「始めての診察と治療」
不整脈は症状が多彩で、症状と病気の軽重が一致しない時がある! 不整脈は種類が非常に多い病気です。そしてどの病 気なのかで重症度も治療も全く違います。ピンからキリまで揃っています。
その症状も多彩で、病名の確定(診断)が大変難しい場合もあります。不整脈の非常 に重要な特徴は、症状の軽重と病気の軽重が一致しないことがあることです。
症状が軽いので様子を見ていると致命的な結果になってしまうこともある怖い病気 です。その病気になった時、初めて訪れた病院での診察風景を出来るだけ簡単に説明します。
中年女性 「動悸と疲労」 原因は貧血だった
胸痛の多くは心臓病ではなく、神経痛か胸の筋肉痛である可能性が高いのです。しかし心臓病の狭心症や不整脈でも似たような症状となりますから、自己判断しないで、心臓専門医の診察を受けるべきです。
ベテラン専門医は、患者さんのお話を聞いて、体を一通り診察するとほぼ病気の見当がつきます。その後の検査は見当をつけた診断(病名)が正しいことを確認するための証拠固めと言っていいでしょう。その考えに沿った検査所見が次々見つかれば予想が確定します。
不整脈の薬 意外な副作用は、「薬の効き過ぎ」
薬とは本来、有害な側面を持つもの
心臓病の薬の副作用を心配している方は随分大勢いらっしゃるようです。
一 般的に言えば、どんな薬であれ多くの薬は本質的に有害な側面を持ったものなのです。薬とは極端に言えば、「極く微量の毒をもって病を制す」ものです。
その 毒としての性質を上手に利用し、極く少量で病気治療に有用な薬として使うのです。もし大量に使えばどんな薬も有害になります。従って副作用のない薬はありません。
しかし皆さんが心配するような重大な副作用は滅多に起こりません。日本の医薬品は国や製薬会社で厳重に調査され管理されており、世界的に見てもかなり安全と言って良いでしょう。