<大規模臨床試験HPS(Heart Protection Study)の概要が、British Medical Journal(BMJ)誌11月17日号に掲載された。
HPSは、試験開始時のLDLコレステロール値に関わらず、HMG-CoA還元酵素阻害薬(日本での商品名:リポバス)が高リスク患者の心血管系イベントを減少させる点などを明らかにした大規模試験。その結果、リポバスにより「冠動脈疾患例だけでなく、糖尿病、下肢血管障害、また脳卒中既往を持つ例でも、心筋梗塞と脳卒中のリスクがおよそ3分の1になるという直接的なエビデンスが初めて得られた」。
この結果をCollins氏は「少なくとも、心筋梗塞と脳卒中に関しアスピリンで得られてきた知見と同等の重要性を持つ」と評価。「アスピリンは実地医療に変化をもたらしたが、この結果は、それと同じ影響を持つはずだ。つまり、スタチンは『新しいアスピリン』だ」と述べている。【2001.11.20】
現在ではアスピリンよりさらに高い抗動脈硬化作用がある確実な薬剤として専門家の同意が得られています。その優れた効果に関する研究成果が世界的に多数発表されています。日本人を対象にした優れた論文もあり、この薬の効果は確たるものと認識されています。
商品名は、メバロチン、リバロ、クレストール、ローコール、リポバス、ローコールなどがあります。当院ではメバロチン、リバロ、クレストールを使用しています。【2014.2.28改訂】